【読書感想】田舎大家流「新築×IoT」不動産投資術 新築アパートはスマートホームで成功する! 多喜 裕介

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ツイッターを眺めていると、複数の大家さんがお勧めしていた本だったので購入。
本日読み終えたので感想を書いてみます。

あらすじとしては、築古アパートから不動産投資を始めた著者が、
新築アパートにシフトしていく中で「IoT」を駆使したスマートホームを企画して
成功した体験談をもとに書かれている本です。

本の序盤は新築と築古のメリットデメリットについての説明。
その後、著者が建てた新築アパートの概要の説明。
続いて新築アパートを企画するときに重視すべきことの解説があり、
最期にIoT技術の概論と、スマートホームの規格の概要について述べられています。

IoTとは「Internet of Things」の略称であり、
わかりやすいものでいうとアレクサとか、Google Homeでおなじみの
「アレクサ、エアコンつけて」と命令すると自動でエアコンが作動する。
そういったインターネットに接続することで作動する設備群を指します。

そんなサービスを賃貸アパートに盛り込むことで差別化をしよう、
と推奨するのが本書の立ち位置、ということになるでしょうか。

そんなあらすじを踏まえて、私の読後の感想ですが……

「土地、安くね?」

読み終えた現時点で、真っ先に浮かんだことはこれです。
著者は不整形地や旗竿地等の、やや一般的な顧客層に敬遠される形状のものや、
そもそも戸建てに適さず、アパート向けの土地から仕入れて企画をされていますが、
地方都市(富山県)とはいえ幹線道路付近で380万円(坪単価3.5万)や420万円(坪単価3万円)
で購入して、そこに6気筒のアパートを3,000万~3,500万で建築しています。

それで、新築ながら表面利回り10%越を達成しているのですから、すごいというほかありません。

もしも著者が本ブログの感想を見たら不本意かもしれませんが、
個人的に本書の注目すべきところは
「坪単価5万円以下でアパート用地を仕込めれば負けない投資ができる」
ということではないでしょうか。

一棟目のアパートは土地代480万円、建築費3,000万円の合計3,480万円で単身用1R,1LDKで6世帯の アパートを新築しています。

この金額って、はっきり言って住宅ローン並みの金額ですよね?
かたや住宅ローンを組んで月10万円そこらの返済をしてカツカツの生活を送る人がいて、
かたや利回り10%の新築を建てて毎月17万円のキャッシュフローを獲得する人がいる。

同じ3,500万の借金です。
知ってるか知らないかで、同じ借金をしてもその性質は全く異なっていて、
ロバートキヨサキの言葉を借りれば
毎月ポケットからお金を取っていくのが高額マイホームを住宅ローンで買うことで
毎月ポケットにお金を入れてくれるのが新築アパート投資ということになります。

もちろん、単純な話ではなくて、
いきなり実績がないまま新築アパートの企画をもっていっても融資が通らないでしょうし、
そもそも坪単価5万円以下の土地というのも、よほど根気強く探してかつ、
指値を通すという一筋縄ではいかない工程が待っています。

そして購入する土地にしても、きれいな土地は高いというのが原則ですので、
前述のとおり旗竿地、不整形地、奥行長大(うなぎの寝床)、心理的菓子、禁忌施設といった
何かしらのリスクを抱えた土地を検討するということになろうかと思います。

アパートの企画にしても、一定のセンスは必要でしょうから、
要求されるスキルは相応にあると思います。

ですが、そういったスキルを身につけたうえで、
新築で10%回るアパートと建てられるというのは、非常に夢を感じました。
だって、今の中古アパートなんて、地方都市ですら10%そこそこですし、
利回りが高い物件はエリアか築年数のどちらかに懸念材料があります。

そういった部分を取り払ったうえで10%回るのであれば、それは非常においしいですよね。

もちろん、すぐすぐ新築アパートは立てられないのでしょうが、
5年以内の目標として、こういったアパートを企画してみたいという気持ちが強まりました。

やるなら、まずは担保価値のある市街化区域の戸建てからスタートして、1~2戸無担保で保有。
ある程度の空室リスクに耐えられる経済基盤を作ってから挑戦、というイメージでしょうか。

多喜さんの前著も評価が高いようですので、チェックしてみたいと思います。
IoTについても学ぶところはあるのですが……違うところに目が行ってしまいました、すみません!

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